農業界と経済界の連携による先端モデル農業確立実証事業 先端農業連携創造機構

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連携プロジェクト詳細

27年度採択

北海道とうもろこしコンソーシアム

分解性フィルムを用いた、寒冷地でのとうもろこしの安定品質生産と増収モデルの確立

農業界代表:前田農産食品(合)
経済界代表:パイオニアハイブレッドジャパン(株)
  • <p>平成27年9月収穫前飼料用とうもろこし比較</p>
  • <p>平成27年9月収穫前飼料用とうもろこし比較</p>
  • <p>9月フィルム区より高い(写真右)、露地区(左)</p>

コンソーシアム形成の経緯

 北海道十勝地方。ここは大規模な酪農や畑作が盛んな地域として全国的によく知られています。しかし近年、酪農業における経費の大部分を占める輸入飼料が円安などの要因で高騰し、飼料の自家確保が急務となっています。本別町の農業者青年部の集まりにおいて、前田農産の前田氏と伊藤牧場の伊藤氏はこの問題について議論し、飼料であるデントコーンの増産が可能となる技術を模索していました。
 こんな中、デントコーンの単位面積当たり収量を増加させるには、十勝地方で一般的に栽培されている早生品種(85~90日)ではなく、より収量性のある晩生品種(105~115日)を栽培することが最も現実的な方法であると考えました。
 しかし、早生品種に比べ栽培日数が長くなる晩生品種を栽培するには、4月下旬には播種をする必要がある一方で、その頃の十勝地方はまだ気温が低く、とうもろこしの生育に必要な栽培積算温度が足りないという課題が出てきました。この課題に対し、十勝地方の気候に適応して一定時期の保温とその後適切な時期での分解が行われ、かつ効率的に大規模施工が可能なフィルム技術が必要となるのです。
 前田氏は課題解決のカギとなるフィルム技術を有するパイオニアハイブレッドジャパン社に相談し、そこで大規模畑作農業に対応できる性能を持ったプランター(フィルムを張る機械)と専用の生分解性フィルムの存在を知ることになります。
 このフィルムの分解速度を十勝地方の気候に合わせることができれば、作業性、効率性を犠牲にすることなく収量の増加(従来比20%~40%増)が十分に期待できる。また、飼料用とうもろこしだけではなく、爆裂種(ポップコーン)といった現在では栽培が困難なとうもろこしにも応用することで、付加価値の高い作物の栽培や六次化も可能になるのではないか。そう確信した前田氏は、伊藤牧場の伊藤氏、門前農場の門前氏、そしてパイオニアハイブレッドジャパン社と共にコンソーシアムを形成することとなりました。

プロジェクトにかける想い
 当事業の技術が実証されれば、飼料用とうもろこしの確実な収量性UPや倒伏軽減による品質向上と収穫作業のスムーズ化を見込むことができ、北国の酪農畜産においては為替の変動による輸入飼料の高騰などの影響を最小限に抑えることにつながります。
 また爆裂種(ポップコーン)のとうもろこしを加えた新しい輪作体系を構築することで、持続可能な循環型農業の体制をより強固にすると共に、冬の12~3月に農作業ができない北海道において爆裂種(ポップコーン)関連製品の加工販売という6次産業化の道を拓くことができ、地域の雇用創出にもつなげることができると考えています。


技術

 寒冷地である十勝地方では、通常、春先の霜・凍害を避けるため早生タイプ(栽培期間85~90日)のデントコーンを栽培しています。これをより収量の多い晩生タイプ(栽培期間105~115日)にすることで、単位面積収量は従来比で20%以上向上します。晩生タイプは霜・凍害の影響を受ける時期に播種するため、栽培積算温度を確保できる技術が必要となります。これを可能にするのがパイオニアハイブレッド社の持つフィルム技術です。しかし一方で十勝地方は春先の寒暖の差が大きく、フィルムの分解速度が気候に合わなければ、逆にとうもろこしの苗が葉焼けを起こし枯れてしまう原因となります。今回の実証実験においては、品種と施工時の気候に合わせたフィルムの穴の形状、様々な分解速度のフィルムを使用し、適切なフィルムの分解速度を検討していくことになります。

[更新]

将来展望

 十勝地方において晩生タイプに必要な栽培積算温度を確保できるフィルム技術が確立できれば、現在は寒さが厳しくトウモロコシの栽培が少ない根釧地帯や道北部、十勝地方沿岸部など大規模酪農地帯での飼料栽培が可能となることも期待されます。

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