農業界と経済界の連携による先端モデル農業確立実証事業 先端農業連携創造機構

  • 会員ログイン
  • お問い合わせ
  1. ホーム
  2. 事業のご紹介
  3. 連携プロジェクト一覧
  4. 次世代水田管理作業体系確立コンソーシアム

連携プロジェクト詳細

27年度採択

次世代水田管理作業体系確立コンソーシアム

乗用管理機にアーム式草刈機を装着した乗用草刈機の開発により、畦畔管理の大幅な効率化を目指す

農業界代表:(有)横田農場
経済界代表:三陽機器(株)

コンソーシアム形成の経緯

 稲作における作業の機械化が進み、水田内での作業の効率化・軽労化が進む一方、畦畔管理の技術開発は十分に進んでいないのが現状です。実際の畦畔管理は、草刈りが多くの時間を占めており、年間3~4回の草刈りが行われます。畦畔の草刈機として広く利用されているのは肩掛け作業安全情報センター調査より)。式の草刈機ですが、急斜面での作業は筋力を要すると共に、草刈用の刃が露出しているため、作業中の事故が後を絶ちません。農業機械傷害事故調査結果(平成14年)によれば、傷害共済加入者のうち農業機械による事故で給付を受けた件数で最も多かったのは刈払機によるものでした(農作業安全情報センター調査より)。
 全国稲経青年部の議論の中でも、これから必要になる機械として、中畦を楽に刈ることのできる機械が必要だということになりました。さらに、今困っている農作業を解決する機械を、メーカーとともに開発していくことが今後の農業経営者に必要であるとも考え、メーカー側に提案いただいたき開発に着手したことが、コンソーシアム形成の経緯です。
 具体的には、草刈機大手メーカーの三陽機器と、その取引先である乗用管理機大手メーカーの丸山製作所と協力し、水田の畦畔・法面の草刈りを可能とする「乗用管理機用アーム式草刈機」の開発に着手しました。
全国稲作経営者会議青年部会長である横田農場の横田修一氏もまた、畦畔草刈作業の課題の早期解決を望む農業者の一人です。本プロジェクトでは、横田氏の協力のもと、全国稲作経営者会議青年部会に所属するコメ生産者の圃場で「乗用管理機用アーム式草刈機」の実証実験を行い、現場の意見を取り入れながら試作機の改良を進めています。
 また、このプロジェクトにおいて農業者が自分たちに必要な機械について、経済界側での技術開発に自ら参画し関わることが、農業経営者としての意識改革にもつながり、勉強になることも多く、大きな成果になると考えています。

プロジェクトにかける想い
 中山間地地域における水田の畦畔・法面は平地に比べて面積が大きく、かつ、急勾配であるため、畦畔の草刈り作業が農業者にとって大きな負担となっています。農業者の深刻な高齢化の中で、畦畔の草刈等の体力を要する作業が困難になることから、引退を余儀なくされるコメ農家も少なくありません。
 中山間地地域から徐々に田畑が消失していく中で、「乗用管理機用アーム式草刈機」の様に労力の軽減に結び付く機械の開発を進めることは、農業者の負担の軽減に繋がるだけでなく、日本の中山間地地域の景観の保全や水源の涵養等、農業・農村の多面的機能の維持にも重要な役割を果たすと考えられます。
 


技術

 「乗用管理機用アーム式草刈機」の開発において重要な技術は、草刈機の軽量化、動力源の確保、車体のバランス調整等です。三陽機器は、油圧を利用した駆動・制御システムに関して独自の技術・ノウハウを有しており、乗用管理機に設置可能な軽量のアーム式草刈機を試作しました。 また、丸山製作所は水田の中間管理作業機の提供、アーム式草刈機を取り付けた際に管理機に掛かる負荷の調整等を行っています。車体に取り付けるアーム式草刈機の重量が重く、アームの長さが長い程、全体のバランスの悪化、耐久性の低下、水田内の耕盤の破砕等が懸念されるため、緻密な計算が必要となる重要な役割となります。

[更新]

将来展望

 現在は二号機まで開発が進んでおり、一号機に比べ、アーム式草刈機の収納や着脱を可能とする等の改良が行われました。これによって、草刈りを行わない場合にはアーム式草刈機をコンパクトに収納し、他の作業の妨げにならないよう工夫がされています。
 同時に、乗用管理機での作業が水田に与える影響も検証しています。農業者からは、田植え後の水田で乗用管理機を稼働させることが、稲の発育に悪影響を与えるのではないかとの意見もありましたが、過去の検証より、収量への影響はごく僅かであることも証明されています。今後も、農業者の意見を取り入れ、改良を進めていくと共に、ランニングコスト等も測定することで農業者に利用しやすい価格帯での販売を検討していく予定です。

プロジェクト一覧に戻る

上に戻る