農業界と経済界の連携による先端モデル農業確立実証事業 先端農業連携創造機構

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連携プロジェクト詳細

26年度採択

米づくりカイゼンネットワーク

愛知、石川の米生産法人9社とトヨタ自動車、石川県が連携し、トヨタの生産管理手法、改善ノウハウを米生産に応用した視える化や現場改善により生産性を向上。

農業界代表:(有)鍋八農産
経済界代表:トヨタ自動車(株)

コンソーシアム形成の経緯

鍋八農産は、多くの作業委託を受けていたことから、各所に点在する圃場毎の作業管理をいかに効率的に行えばよいかという点に課題を抱えていました。
一方トヨタは、平成23年より自動車事業で培った生産管理手法や工程改善のノウハウを農業界に貢献することを目的に、お付き合いいただける農業者を探していました。
そんな中、お互いの思いをかなえる出会いが愛知県稲作経営者会議の会長の引き合わせで実現しました。
まず足掛かりとして、鍋八農産の米生産プロセスの改善に着手しました。その中で、点在する水田を、いかに集約的に管理し、効率的な農業経営を実現するかが鍵であることに着目しました。高度かつ効率的な業務管理ができるシステムを探しました。しかし、適応するものがなかったため、鍋八農産の協力のもと、トヨタは自ら農業IT管理ツール「豊作計画」の開発に着手し、平成24年から鍋八農産に試験的に導入することになりました。
トヨタは、この「豊作計画」による取組をさらに前に推し進め、農業法人の一連の改善活動をサポートし、「豊作計画」、稲作ビックデータの提供及び業務改善支援サービスを組み合わせた改善サービスの確立を目指していたところに、平成26年度より先端モデル事業の公募があり、先行的に導入している鍋八農産、本事業に賛同した愛知県と石川県の米生産農業法人8社及び石川県と共同で、平成26年4月にコンソーシアム「米づくりカイゼンネットワーク」を立上げ、農林水産省の「農業界と経済界の連携による先端モデル農業確立実証事業」に参画することになりました。

プロジェクトにかける想い
 トヨタは、「クルマ造りを通じて社会に貢献する」ことを創業以来のビジョンに掲げており、モノ造りで培ったノウハウで、農業分野のお役に立てるよう「豊作計画」を開発しております。
 この「豊作計画」の提供を通じて、国内の農業の活性化や競争力強化に側面的に寄与していきたいと考えております。


技術

 「豊作計画」はクラウドサービスとなっており、スマートフォンやタブレット端末から簡単に利用できます。クラウドには、農家や地主から委託された水田の位置、面積、委託内容等が登録された「圃場データベース」、各工程の基準リードタイムや作業者が登録された「作業データベース」があり、日単位の作業計画が自動生成されます。
 この作業計画は、作業者のスマートフォンに配信され、作業者はGPSで作業すべきエリアを確認し、作業開始、作業終了ボタンを押します。これにより、管理者は広域に分散する農作業の進捗を集中管理できるのに加えて、作業日報や請負先へのレポートの作成も自動で行うことができます。
 本事業では、生産者が3つのステップで改善活動に取り組みます。ステップ1として、「豊作計画」を活用し、自社の営農に必要な情報(圃場、作業者、農機など)を一元管理し、日々の計画、実績登録を行うなど営農の見える化を行います。ステップ2として、「豊作計画」で得られるデータを解析し課題を抽出します。更に、複数の農業法人の解析データを共有しビッグデータとして活用することで、生産性の数値管理や自社の強み・弱みの客観的な把握を行います。ステップ3として、生産者による現場改善活動を実施します。
 これらの一連の活動により、工業と同様のPDCAを回し、改善活動を通じた人材育成や、他社との連携による改善の促進を期待しています。
トヨタでは、上記の生産者によるカイゼン活動をサポートするために、「豊作計画」に、「稲作Bigデータ提供サービス」や「業務改善支援サービス」も加えて実証試験を行っています。また、石川県は水稲生産工程の見える化、新たな生産手法の習得による水稲収益向上モデルづくりを行っています。

[更新]

将来展望

 トヨタは本事業の取り組みを通じて、「豊作計画」、「稲作Bigデータ提供サービス」、「業務改善支援サービス」を組み合わせたカイゼンサービスを確立し、日本各地でご活用いただけるよう販路拡大などを進めていきたいと考えております。

事業二年度目

事業二年度目の状況

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現在までのカイゼン活動の結果、実証を行っている農業生産法人では、農作業の効率化により休日が増え、法人設立後初めて交代でGWの休みを取ることができるなどの効果が表れています。
そのカイゼン活動の具体的な取り組みの一つが、朝礼を廃止して終礼にすることでした。一見シンプルなカイゼン活動ですが、この取り組みの結果、朝の稼働時間が早くなり、作業効率がアップするという効果が得られています。
また、豊作計画を利用して生産履歴を残し、この生産履歴を分析した結果に基づき、1回施肥から数回施肥へ生産計画を変更したところ、収量が増加する効果も得られました。
さらに、従来は、収穫に合わせてライスセンターを稼働させていましたが、今年度はホワイトボード等による作業の見える化を行い、ライスセンターの稼働状況に合わせて収穫計画を立てるという、ジャストインタイム方式にしたところ、手待ち時間が削減され残業時間を減らすことができました。
豊作計画の活用とともに様々な角度からのカイゼン活動を実施することにより、農作業の効率化が実証されてきています。

経済界側の代表であるトヨタ自動車は、豊作計画とカイゼン指導との組み合わせなどのメニューによるサービス提供を考えています。豊作計画は、米以外での使用も視野に入れており、生産別・工程別の原価管理ができるような仕様の検討をしています。
本事業の取組みによって、農業経営におけるコストの削減を目指し、将来、農業者の高齢化に伴い農地が集約されるケースにおいても、カイゼン活動により従業員を増やすことなく農業経営を行っていけるような仕組みづくりを考えています。

事業三年度目

事業三年度目の状況

toyota2016

(コンソーシアムでの取組)
今年度はトライアルで、愛知県内4農家での豊作計画で得た情報を活用し、従業員の稼働状況を確認したところ、作業のピークがばらばらだったため、
ピーク時には、他の農家の応援を行い、期間作業を平準化した。

(普及について)
・豊作計画は、ライセンス毎に定額料金とし、現場改善サービスは、平成29年4月からサービスを開始できるように検討中(料金体系も検討中)。
・コンソーシアムメンバーである石川県との連携を強化し、現場改善サービスの確立や豊作計画の普及拡大を目指していく。

(今後について)
豊作計画で未対応の在庫管理や加工・流通工程さらに米以外の品目への対応など、機能の追加や改良を行う。

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